Q1. 患者さんと上手くコミュニケーションがとれません
最近少しずつ業務にも慣れ、先輩の手を離れてひとり立ちをしているところですが、患者さんと1対1でコミュニケーションをとる中で、自分の話したことが上手く伝わっていなかったり、患者さんを怒らせてしまうことがよくあります。
「言い方がきついから担当を変えて欲しい」と言われてしまったり、手術を控えている患者さんに、前日に手術の流れや約束事についての説明をしても、翌日その約束事を守れておらず手術に影響してしまったりすることがよくあります。
先輩には何できちんと説明しなかったのかと怒られますが、説明はしているのでどうしたら良いかわかりません。
どうしたら上手にコミュニケーションをとれるでしょうか。
(大学病院 外科勤務 1年目 千葉県)
看護師の言動が原因であると気づくことが大切
患者さんを怒らせてしまったり、きついお言葉をいただいたときは、どうしてそうなったのか原因を考えてみましょう。
考えてもわからなければ、そのときの状況をすべて書き出してみることです。
- 自分の言動や行動
- 患者さんの言動や行動
- 現場の状況
特に自分の行動を把握することは、看護師にとって大切なことです。
- 先輩に怒られていて気持ちが沈んでた
- 他の患者さんのことを考えていた
- 適当な返事をしていた
- 別の患者さんに呼ばれて焦っていた
- 急いで処置が適当になっていた
- 患者さんに言われたことを忘れていた
など、原因が見えてくるはず。
患者さんとのコミュニケーションは看護師側に問題があることが多く、自分の問題を解決できれば、患者さんからの対応は良くなることがほとんどです。
自分のイライラポイントなんかもわかって、セルフマネジメントにもつながるので、ぜひ一度やってみてくださいね。
患者さんをよく観察する
患者さんによっては、高齢で難聴や老眼、認知症を抱えている方もたくさんいらっしゃいますよね。
- 難聴の患者さんに口頭だけで説明を終わらせていませんか?
- 老眼で目が見えにくい患者さんに、紙を渡して軽く説明するだけで済ませていませんか?
カルテに載っていることがすべてではありません。「看護師に伝えてないけど、実は耳が少し悪い」というような人もいます。
自分の悪いところってなかなか人に言えないものなので、それは仕方のないことです。
まずはその患者さんをよく観察し、
- ちゃんと聞こえているか?
- 渡した紙は見えているか?
- 視点は合っているか?
- 話した内容を理解してそうか?
などをチェックしましょう。
看護師として、一方通行の「説明」はNGですよ。
患者さんの立場になって考える
内容が難しいことを理解できない患者さんもいます。
「1回説明したからわかってるはず」「時間をかけて説明したから大丈夫」というのは危険な考え方です。
患者さんはもう一回聞きたくても、「看護師さん皆忙しそうだし聞きづらい」「話かけるのが怖い」と感じてしまいます。
その結果自分で判断し、間違った行動をする、というのはよくあることです。
まずは患者さんの立場に立って考えるクセをつけましょう。
「今の説明はちょっと難しかったから確認してみよう」
「忘れそうなことだから紙に書いて貼っておこう」
「今の説明、看護師じゃないとわからない専門用語使っちゃってたかも」
というような解決策が見えてきますよ。
まとめ
看護師は人と関わることが多い分、コミュニケーションエラーで悩むことはとても多いです。
でも、看護師の良さは、人の生活や人生に関われることと、コミュニケーションを楽しむことだと私は思います。
人と関わることを恐れずに、いろんな失敗を繰り返しながら、看護師としても、人としても成長していけたら嬉しいですね。