こんにちは♪
看護ログのスペシャルアドバイザー
看護師歴25年の鈴子です(*’∀’*)
看護師として働く以上、「イライラ」を避けて通ることはできませんよね。
- 患者さんとのコミュニケーション
- 医師や先輩からの指導
- 仕事のやる気がない後輩
などなど、私もこれまで数多くの「イライラ」を乗り越えながら仕事をこなしてきました。
今日は、あまりに横柄な患者さんとのコミュニケーションで怒ってしまった私のエピソードを交えながら、アンガーマネジメントによるイライラを抑える方法をご紹介したいと思います。
患者のきつい対応にイライラした体験談
ICUに勤め始めて間もないある日のこと。私は術直後の40歳代男性のAさんを受け持つことになりました。
患者さんの対応でイライラの連続だった私
Aさんは術直後ではありましたが、意識清明でコミュニケーションをしっかりとることができました。
術後の痛みは取り除くことが基本と教わっていた私は、痛みを訴えるAさんに鎮痛剤を投与し、自分としては精一杯の看護をしたつもりでした。
しかしAさんは私に対して、
- お前はなんのためにここにいるのか
- 痛みがとれないならさっさと医者を呼べ
- お前に触られるとイライラする
- さっさと他のやつと代われ
などの言葉を何度も投げかけ、あまりに横柄な物言いの連続にかなりイラッとしてしまいました。
患者に対して暴言を吐いてしまった私
ここでベテラン看護師ならば上手にいなすことができたのかもしれませんが、まだまだ新人に毛が生えた程度の私には耐えられませんでした。
「ちょっと静かにしてくれませんか。私も好きであなたを看てるわけではありませんので」
と、今では考えられないような暴言を吐いてしまいました。
当然、そのことでAさんは激昂してしまい、主任とともにAさんに対して平謝りをしました。
受け持ちを代わってもらうことで何とかその場は治まったものの、師長と主任にはこっぴどく叱られました。
その日の夜は後悔でなかなか寝付けなかったことを今でも覚えています。
新人看護師がイライラしたときの対処法
今回は、そんな患者さんの対応や先輩の指導によりイライラした人に、ぜひ覚えておいてほしい簡単な方法を紹介します。
6秒数える|アンガーマネジメント
大切なのは、「イラッとしたら6秒数える」です。これはアンガーマネージメントの手法の1つです。
アンガーマネージメント(Anger Management)とは、直訳すると「怒りを管理すること」ですね。
これは、1970年代にアメリカで生まれた怒りの感情と上手に付き合うための心理トレーニングで、近年色々な企業でも取り上げられ注目されています。
イラッとしたときに、「1…2…3…」とたった6秒、心の中で数えるだけで、イライラを大幅に抑えることができ、何事にも冷静に対応できるようになるという手法です。
イライラのピーク時に怒ることだけは避けて
怒りの中で一番やってはいけないことは、イラッとした瞬間の感情に任せて怒ってしまうことです。
諸説あるようですが、怒りのピークは6秒だと言われています。そのため、イラッとしたら心の中で6秒数えるようにしてみて下さい。
そうすることで怒りのピークが過ぎ、冷静に対処しやすくなります。怒りのピーク時に言葉を発すると、言わなくていいことまで言ってしまい、最悪の事態を招きかねません。
6秒が難しそうであれば、深呼吸を1回するだけでも全然違うので、ぜひ試してみてください。
アンガーマネジメントでリベンジの成功体験
Aさんとのエピソードがあってからアンガーマネージメントを学び、成長した私にリベンジの機会がやってきました。
そのときの相手は患者さんではなくて、患者さんの面会に来た患者さんの父親Bさんです。
マスクをしてくれない面会のBさん
当時はインフルエンザが流行している時期でした。
ICUでは免疫機能が落ちている患者さんも大勢いますので、面会者には必ずマスクを着用してもらうことになっていました。
しかし、Bさんは明らかな風邪症状があるにも関わらず、再三注意をしてもマスクをしてくれませんでした。
しまいにBさんは、
- 家族の面会くらい好きにさせろ
- うるさい。どうしてもしてほしかったら院長に頼ませろ
- お前じゃ話にならん
と傍若無人に振る舞いました。
「6秒数える」でギリギリセーフ
そのあまりにひどい言い様にカチンと来た私の喉元には「あなたのせいで他の患者さんが死にますよ」という言葉が上がってきました。
そこでアンガーマネージメントの「6秒数える」を実践し、危ないセリフを飲み込むことができ、反射的に怒ることは免れました。
最終的には師長に対応してもらい事なきを得たのですが、あのセリフが出ていたらと思うとゾッとします。
仕事中にイラッとしてしまうあなたへ
今回は患者さん、患者さん家族に対してのエピソードでしたが、この「6秒数える」は色んな場面で役に立ちます。
- 上司に心ない言葉を言われたとき
- 他科の看護師といざこざがあったとき
- 医者がめちゃくちゃな指示を出してきたとき
など、働いているときのイライラに対していくらでも使えます。
今回はイラッとしたときのコツとして「6秒数える」をご紹介しましたが、これはアンガーマネージメントの初歩中の初歩の手法であり、アンガーマネージメントはまだまだ奥深いです。
セミナーが開かれていたり、専門書籍が出版されていたりと学習する機会は多くあるので、興味がある方は取り入れてみて下さい。
怒りはこんなにもコントロールできるものなのかと感心できます。
まとめ
看護師をしていると、コミュニケーションの難しさを痛感することは多いです。
色々な人を相手にしますから、イライラしてしまうことは少なくありません。
そんなイライラからコミュニケーションで失敗しないために、「イラッとしたら6秒数える」ということをまず実践してみて下さい。
私は怒りをコントロールすることで、仕事だけでなく対人関係の悩みが多少なりとも解消されました。
皆さんのこれからの人生において、少しでもプラスになればと思います。