回復期リハビリテーション病棟のナースコール優先順位と転倒転落を防ぐための考え方

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看護ログ
アドバイザー鈴子

こんにちは♪
看護ログのスペシャルアドバイザー
看護師歴25年の鈴子です(*’∀’*)

看護師の皆さん、夜勤ではスタッフの人数が少ないため多重業務や鳴りやまないナースコールに追われ、大変な日々をお過ごしでしょうか?

私が過去に数年勤務していた回復期リハビリテーション病棟では、一人でトイレに行ける患者さんが少なく、ほぼすべての患者さんにトイレ介助が必要でした。

患者さんのトイレコールが5~6人重なったとき、どの患者さんから対応するかの優先順位を瞬時に判断しなくてはなりません。

今日は、患者さんの転倒転落を防止し安全を確保するために、ナースコールに対応する順番や安全対策について、対策方法や考え方を共有しておきたいと思います。

鳴りやまないナースコール、優先順位をどうするか

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回復期リハビリテーション病棟の実情

私が働いていた回復期リハビリテーション病棟では、夜間であってもトイレと病室の往復も、リハビリの一貫とする場合がほとんどでした。

リハビリスタッフの指示で、転倒リスクがあったとしても、夜間もなるべくオムツを着用しないという環境でした。

基本的にすべての患者さんにトイレ介助が必要で、夜間帯は約40人の患者さんを2~3人のスタッフで対応していました。

入院患者さんは高齢者が多いため頻尿の方も多く、夜間だけで20回以上トイレに行く患者さんもいました。

このような状況なので、夜間帯にナースコールが鳴りやむことはありません。

そうなると重要になるのが、どの患者さんのナースコールから対応する必要があるのかという優先順位の問題です。

指示の入る患者さん・指示の入らない患者さん

スタッフの「少しお待ちください」という指示を聞いてくれる患者さんと、指示が聞けず一人で動いてしまう患者さんのナースコールが同時に鳴っていたら、当然指示の入らない患者さんの方が優先順位が高いので先に対応します。

一人でトイレに行こうとして立ち上がり転倒するリスクが高いからです。

ナースコールが入ってからどうするか決めるのではなく、「この患者さんは指示が入る・入らない」とあらかじめメモしておくとやりやすいかもしれません。

センサーが反応している

悩む場面となるのが、指示の入らない患者さんのナースコールが3~5人と同時に鳴った場合です。

このナースコールの中には、自分の意思でナースコールを押しているわけではなく、センサーマットやセンサーベッドが鳴っているものもあります。

これがなにを意味するかというと、転倒リスクが高い患者さんがすでに一人で動き出しているということです。

この場合は指示が入らないけれど自分でナースコールを押している患者さんよりも、センサーが反応してコールが鳴っている患者さんの病室へ全速力で向かいます。

すべてがセンサー反応

ナースコールが鳴っているすべての患者さんがセンサー対応の方だった場合はどうするのか。

自分が今いる場所から近い病室から順番に全力で向かうしかありません。他の患者さんが転倒しませんようにと祈りながら。

しかしどんなに早く病室に駆けつけたとしても、すでに転倒している場合もやはりあります。

毎日リハビリをしているので患者さんの動作も早く、防ぐことの出来ない転倒も起こり得ます。

「仕方ない」と諦めるのはよくないですが、人数不足の職場ですべて完璧に対応するのは無理と腹をくくるしかありません。

転倒転落の防止策とアドバイス

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設備の導入

あらかじめ転倒リスクが高いとわかっている患者さんに対しては、センサーマットやセンサーベッドを設置します。

センサーマットは患者さんがベッドから端坐位になって、床に足を下した瞬間に鳴ります。

センサーベッドはさらに転倒リスクが高い患者さんに対して使われており、頭がベッドから離れた瞬間に鳴ります。

これらを利用してセンサーコールが鳴った瞬間に訪室することで、患者さんの転倒転落を防いでいます。

人手不足の夜間は対応が難しい

これで防げるのは人手が十分にある日勤帯のみ。

やはり夜間は人手に対するナースコールの回数が多すぎるがゆえに、間に合わないこともあります。

前述したように、自分がナースステーションで記録をしているときに同時にナースコールが鳴れば、センサーコールの患者さんのところに1番に駆けつけることができますが、他の患者さんのトイレ介助をしていたりオムツ交換や吸引中、もしくは急変の対応などをしていた場合はすぐに訪室することが出来ません。

迅速に対応する瞬発力が必要

センサーマットやセンサーベッドを使用していない患者さんであっても油断は大敵です。

普段日中は穏やかな患者さんであっても、夜間は人が変わったようになり思いもよらない行動をすることがあります。

センサーマット等での対策や優先順位を考えてナースコール対応をしていても、人手がないことには100%転倒転落を防ぐことは難しいです。

とにかく迅速に患者さんの元へ向かう「瞬発力」が大切ですね。

実際にあった転倒転落|鈴子の体験談

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私が回復期リハビリテーション病棟で働いていたのは数年でしたが、転倒や転落は何度も見てきました。

床で寝ていた患者さん

自力で動くことができないはずの患者さんでしたが、ベッドからのずり落ち防止のために4点柵を使用していました。

ラウンドの時間になり訪室すると、ベッド柵は4点設置したままにも関わらず、患者さんは床で寝ていました。

柵を跨ぐほどの運動能力はないはずでしたが、どのようにして降りたのか謎のままです。

動けないはずの患者さんが…

こちらも一人では移動できないはずの患者さん。何か叫んでいる声が聞こえたので訪室するとベッドから離れた窓際で転倒しているところを発見されました。

火事の夢を見て逃げようとしたようです。

翌朝には普段の通り介助なしでは動くことができないADLだったので、この方もどのようにしてベッドから下り窓際まで行ったのかわかりません。

このように夜間は特に日勤帯では考えられないような事象が起こる場合があります。事前に対策をしていても、予期せぬ事態にへの柔軟な対応が必要不可欠です。

まとめ

夜勤をしている看護師さんであれば、一度は似たような状況に置かれ悩んだ経験があると思います。

事前に考えられる転倒転落リスクに対する対策をすでにしているのであれば、あとは優先順位に則ってナースコール対応をするしかありません。

そして全速力で患者さんのもとへ駆けつけるのみですよね。俊敏に動けるように自身の体調を整えて、今月も夜勤に望みましょう。