看護師1年生でも失敗しない!静脈留置針による血管確保の基本的なやり方とコツ

看護テクニック

看護ログ
アドバイザーすずこ

こんにちは!
看護ログのスペシャルアドバイザー
看護師歴25年の鈴子です。

病院で勤務する際に避けては通れない、静脈の血管確保。

新人研修で演習をしていても、いざ実際の患者さんに行うとなると緊張しますね。

今回は、看護師1年生でも失敗しない静脈留置針による血管確保の基本的なやり方やコツをアドバイスいたします。

使用する物品はトレイやワゴンにまとめる

使用する物品は患者ごとにひとまとめにしておかないと、患者誤認を起こしてしまう危険性があります。

物品が足りず、取りに戻る事になれば患者さんを待たせる事にもなります。業務的にも時間のロスが生じてしまい、次の業務に支障を来たしかねません。

病棟によっても違うかもしれませんが、基本的には以下の物品をまとめておけばOKです。

  • 静脈用留置針
  • 駆血帯
  • 消毒綿
  • 固定用フィルム
  • 延長チューブ
  • ヘパリン含有液または生食
  • 針入れボックス
  • ディスポ手袋

■注射針

単発での使用や採血だけなら「羽が付いた翼状針」でもOKですが、ここでは静脈留置針を使用する前提でお話を進めていきますね。

留置針でも各メーカーで名称が違いますが、構造はほぼ一緒です。

外針または外筒と呼ばれる金属性の部分と、内針または内筒と呼ばれるプラスチックから成り立っており、安全機能が付いている物と付いていない物があります。

また、使用する目的によって留置針のサイズも異なるので、どのような薬剤を使用するか必ず確認しましょう

■駆血帯、アルコール綿、固定用フィルム

腕に巻き血管を確認するための駆血帯と、注射部位を消毒する際のアルコール綿

アルコール綿でアレルギー反応が出る事もあるので、アレルギーがある患者さんにはアルコールフリーの消毒綿を準備しましょう。

そして留置した部位を固定するため固定用フィルム。これは各種のメーカーが販売しているので、病院によって種類が異なっています。

■手指衛生消毒薬、針入れボックス

看護師用の手指衛生消毒薬は、最近では各自ポシェットに入れて業務をする事も多くなっていますね。

使用した留置針を破棄する針入れボックスは、血液汚染などの観点から安全に注射を行うために必要です。

■延長チューブ、ヘパリン製剤、ディスポ手袋

輸液をつなぐ延長チューブキャップが必要ないクローズタイプが主流です。

血管が詰まらないようにするためのヘパリン製剤は、最近では生食を使用する病院も増えているようですね。

留置後すぐに輸液をつなぐ際には、指示された輸液と輸液スタンド。輸液の種類や滴下数によっては輸液ポンプが必要な時もありますよ。

静脈血管確保部位の選択と手順

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身体中に静脈が通っているからと言って、もちろんどこにでも刺していいわけじゃありません。

静脈血管確保に適した部位

上肢では、

  • 橈側正中皮静脈
  • 尺側正中皮静脈
  • 橈側皮静脈
  • 尺側静皮脈
  • 前腕正中皮静脈

が適切な部位とされています。

静脈の近くには神経が走っているので、注意して穿刺しましょう。

静脈血管確保の手順①駆血帯をして血管を浮き上がらせる

脱水や循環動態が悪い時や、皮下脂肪が多い患者さんや高齢の患者さんの場合は、血管が容易に浮き上がらない事もあります。

だからと言って駆血帯を強く巻いたり、パンパンと腕を叩くのはNGです。

駆血帯を強く巻きすぎると、その部分に紫斑ができたり、パンパン強く叩く事で血管にダメージを生じさせる可能性もあります。

何よりも、そのような行為で患者さんに苦痛を与えてしまいます。

血管を浮き上がらせるコツとしては、

 

・駆血帯を外した状態で抹消から注射部位に向かってゆっくりマッサージする

・軽くグーパーグーパーを3~5回してもらう

・温かいタオルで注射部位を温める

などが効果的です。

静脈血管確保の手順②静脈留置針の穿刺

さて、いよいよ静脈留置針の穿刺です。

蛇行している血管や、浮き上がっても細い血管では静脈留置針で血管を損傷する危険性があります。

駆血帯を巻いて血管が浮き上がってきたら、まっすぐで一番太い血管を選びましょう。

ディスポ手袋を装着したら、穿刺部位より少し下の部分を指で軽く引っ張り、血管が動かないよう固定します。

針が尖っている部分を下にし、アルコール綿または消毒綿で拭き、皮膚と留置針が15~20度くらいになるように角度をつけ、狙った位置を穿刺します。

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逆血が見られたら、すかさず穿刺部位の下で固定していた指を穿刺中の血管の少し上に置き換え、留置針から流血しないように軽く抑えましょう。

金属部分の内針を抜きながら、指先で外針をゆっくりと進めていきます

静脈留置針の血管確保が確認ができたら、ヘパリン含有液または生食で充填した延長チューブをつなぎ、固定していた指を離しましょう。

静脈留置針は、穿刺時に痛みを伴いますが、ちゃんと血管に留置出来ればそれほど痛みは感じません。

あまりにも強い痛みがある時は、血管を突き抜けてしまったか、神経を刺しているかもしれないので速やかに抜いてください。

静脈血管確保の手順③留置針の固定

さて、最終段階は留置針の固定です。せっかく留置できたのに固定用フィルムを貼る前に抜けてしまっては、元も子もありません。

留置針をしっかり押さえ固定用フィルムを貼ります。

輸液や注射があるなら、延長チューブと輸液または注射器に繋ぎます。

留置のみなら延長チューブをくるくるっと巻き、固定用のテープなどで外れないように固定しましょう。

以上で、静脈留置針による血管確保は完了です!

必要な物品や手順は、各病院でマニュアルがあると思うので、それに従ってくださいね。

最終確認を怠らない

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「血管確保ができたから、もう安心」ではありません!

・使用した針は針入れボックス
・手袋や注射で使用したゴミはゴミ袋へ
・輸液をしている場合には滴下数をチェック
・使用した物品やゴミが落ちていないか
・ベッド柵は元の位置に戻されているか
・リネン類はめくれたままではないか
ナースコールは患者さんの手の届く位置にあるか

など、徹底して確認しましょう。

ベッドからの転落や針刺し事故に繋がらないよう、安全面に配慮した対応も重要です。

そして、患者さんの元から離れる際には、「お疲れさまでした、痛い時や何かあった時には、いつでもナースコールで呼んでくださいね」と一言声をかけるだけでも、患者さんは安心した気持ちになります。

プロとして自信を持つことを意識しましょう

いくら看護師1年生と言っても、もうあなたは、プロの看護師です。

患者さんやご家族から見たら誰が看護師1年生かなんてわかりませんし、関係ありません。

しかし、あなたが患者さんと接する時に自信のない顔をしていると、患者さんは「この看護師さん大丈夫かしら」と不安な気持ちになってしまいます。

患者さんの所へ行く前には、

  • ちゃんと物品がそろっているか確認し
  • マニュアルを見直し手順をしっかり頭に入れて
  • 「私はプロ看護師だ」と意識付けておく

さらに、一呼吸してから患者さんの所へ行くと、自然と自信に満ちたプロの顔になること間違いなしです。

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こういうのは、気持ちの持って行き方が大切なんです。

そして、失敗しても慌てない事。

もし失敗したら、丁寧に謝りましょう。慌ててアタフタしていると「上手な看護師と変わってくれ」と言われてしまうかもしれません。

失敗した時こそ落ち着き、素直な態度で「申し訳ありません、もう一度注射してもいいですか?」と伝え、患者さんの許可が得られれば再チャレンジです。

どうしても出来ないと思った時は、「すみません、他の看護師と代わりますね」と患者さんに伝え、先輩ナースに状況を説明し代わってもらう事も必要ですよ。

 

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何度も失敗すると、患者さんが痛い思いを何度も味わう事になりますし、さらに血管を探す事が難しくなってしまいます。

一度や二度の失敗であきらめるのなら、成功できる日はやって来ません。

常にプロとして自信を持つことを意識し、学習することを心掛けましょう。

まとめ

今回は「静脈留置針による血管確保のコツ」でしたが、それぞれ方法は異なっても、最終的にきちんと血管確保が出来たなら間違いではありません。

マニュアルはあくまでも標準的な手順書であり、全ての患者さんにあてはまる訳ではありません。

失敗を恐れず、患者さん個々に合った最適な方法を見出す事ができたら良いですね。

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