こんにちは!ハジメです!
僕が看護師として働き始めたとき、怖かったものが2つあります。
1つは、患者さんの容態が急変してしまうこと。もう1つは「同じチームの先輩」です。
先輩に「根拠は!?」と聞かれたときのドキドキや、わからないことがあるのに話しかけられない雰囲気など…かなり怖い思いをした記憶があります。
今日は、僕の新人時代や、実際に先輩になってからの経験を元に、怖い先輩看護師への対処法について考察してみたいと思います。
いつになったら先輩が怖くなくなるのか、またどうしたら萎縮せずに働けるのかについてお話するので、今職場で悩んでいる新人看護師さんはぜひ参考にしてみてくださいね。
新人看護師が先輩看護師を怖いと思う理由
先輩看護師(プリセプター)が怖いというのは、もはや新人看護師の悩みの定番になりつつあります。学生時代の看護実習ですでに「実習先で働く看護師にキツイ口調で指導を受けた」というつらい経験をされた方もいるのではないでしょうか。
怖い先輩看護師と勤務が一緒なだけで出勤が憂鬱だったり、勤務中ビクビクしてしまい仕事に集中できないということも起こります。
では、新人看護師はどうして先輩看護師を怖いと思うのでしょうか。怖い先輩看護師を克服するために、まずはその理由を考えてみましょう。
「根拠は?」「どうしてそんなことをしたの?」などの質問が怖い
実習や国家試験に合格してなれる看護師ですが、実際働くにはその職場ならではの疾患や治療法を新たに勉強する必要があります。
また、職場によって記録や処置の仕方といったルールが設定されていることもあり、覚えることはたくさんありますよね。
それらは自己学習だけでは足りないため、先輩から直接教えてもらわなければなりません。
新人看護師は大抵の場合、はじめは先輩と組み(プリセプター制など)、日々受け持つ患者さんの行動計画を共有し、指導を受けます。
そのときに先輩からよく言われる言葉が「根拠は?」です。
看護師は専門性が高い職種であり、根拠に基づいた計画が求められます。即答できる根拠もありますが、細かいところを聞かれると答えることができない新人看護師は多いです。
一緒に根拠を考えてくれる先輩もいますが、ちゃんと答えられないと、
- 根拠なしに看護をするなんて看護師としてありえない
- あなたには仕事を任せられない
などと否定の言葉ばかり投げてくる先輩もいます。
新人看護師だった僕は、そんな怖い先輩に対してかなり苦手意識を持った記憶があります。
新人と他の看護師の対応が違う
- 記録に不備があった
- 配薬を間違えそうになった
などのちょっとしたミスやヒヤリハットはどんな人にも起きます。
そんな時、先輩同士だと見逃していたり、次頑張ろう!とフォローし合っているのに、新人看護師に対しては必要以上に責めることがあります。
確かにミスは患者さんの病態に関わることもあり、再発防止のためにきちんと注意をすることは大切なことだと今では十分身にしみています。
でも、
- 新人看護師にだけ強い口調で言う
- 数日たった後もネチネチと言う
といった行動は、萎縮させてしまうだけですよね。
僕がミスをしたときは、それに気づいた時点で、人から言われなくても反省し落ち込みます。そこに追い打ちをかけるように責められると、さらに落ち込んでしまいますよね。
態度が怖い、話しかけづらい
ほかにも、
- 無視をする
- 話しかけるなオーラをだす
というような怖い先輩もいますよね。
病院は患者さんの生死が関わる、緊迫した場所です。
ある程度ピリピリした雰囲気は仕方ないのかもしれませんが、
- 挨拶を返さない
- 常に眉間にしわを寄せている
といった態度は、新人看護師に苦手と思われてしまいます。
- 「患者さんのことでわからないことがあるけど、あの先輩は怖いから聞けない…」
- 「薬のダブルチェックが必要だけど、怖い先輩しかいないから後にしよう…」
という精神状態になる気持ちは痛いほどわかります。
このような態度や雰囲気は、新人看護師だけでなく、部署移動や中途採用の看護師も萎縮させてしまいますよね。
なぜ怖い先輩看護師はどこにでもいるのか
僕はこれまでいろんな人と仕事をしてきましたが、看護師という仕事では「怖い先輩はどこにでもいる」というのが僕の持論です。
今では僕もそんな「先輩」の立場になったので、
- どうして怖くなってしまうのか
- どうして新人にきつくあたってしまうのか
がわかるようになってきました。
忙しくて他まで気が回らない
先輩看護師は、新人看護師よりたくさんの仕事や責任を負っています。
自分の業務が多くてキャパオーバーになってしまうと、優しく接したり、強い口調を避けたり、といった気を使った行動ができなくなってしまいます。
それは新人看護師に厳しくしたいわけではなく、考えることが多すぎて新人看護師への対応にまで手が回らないから、なんですよね。
僕はまさにこのタイプで、自分の仕事も大変なのに新人看護師にいろいろ聞かれて、「もうわけがわからない」という状況になってしまっていました。
新人看護師も覚えることが多くて…でも誰に聞けばいいのかわからなくて…と大変かもしれませんが、実は先輩看護師も同じようにテンパっている可能性は高いです(笑)
僕は今では自分なりの仕事術が身について割と余裕を持って仕事ができるようになりましたが、プリセプターとして新人看護師を見ていたときは、新人看護師にツラい思いをさせてたのかなーと今になって思います。
僕の病棟ではだいたい3年目の看護師がプリセプターをやるんですけど、仕事のことはちゃんとわかっているけど、自分なりの仕事術はまだ身についていない、という人が多い気がします。
このようなタイプの先輩看護師は、忙しさが落ち着いているときは丁寧に新人看護師に接することが多いです。
落ち着いているときに積極的に話しかけるようにして、できるだけお互いの距離を詰めておくようにすれば、忙しくなったときに気が楽になりますよ。
新人には厳しくするものだと思っている
新人看護師のときに厳しく指導を受けた経験のある看護師は、自分が先輩になったときに同じように厳しく指導をする傾向にあります。
「体育会系」とまでは言いませんが、「新人への対応はこうあるべきだ」という感覚を持ってしまっているんですよね。
ただ単純に「自分が厳しくされたからする」と考えている人もいれば、「厳しい指導があったから今の自分がいる。だから厳しくする」という人もいます。
「新人のために厳しくする!」というふうに、厳しさを「美徳」と考えているタイプですよね。
このようなタイプは、経験年数が上がれば態度を変え、優しくなることが多いです。
怖い先輩看護師への対処方法
では、そんな怖い先輩にはどのように関わっていくのが良いのでしょうか?
僕の経験から、
- どうすれば怖い先輩と良い関係を築けるのか
- どうすれば怖い思いをせず仕事ができるのか
ということをお話したいと思います。
日々の業務で疑問に思ったことはあらかじめ調べておく
先ほども述べた通り、看護師として働くには「根拠」が大事です。疑問が生じた際にはそのままにせず、すぐに調べることで自分の看護にも自信をもつことができます。
細かいことを指摘されたときも落ち込む必要はなく、「そういった看護の視点もあるんだな」と前向きにとらえ、しっかりと調べてみましょう。
その積み重ねで、少しずつ自信が持てるようになるので、先輩看護師が怖くなくなってくるのかなと僕は思っています。
自分に自信が持てるくらい成長できれば、先輩看護師がどうしてここで厳しくするのか、どうしてこのミスをしつこく責めたのか、というようなことがわかってきます。
先輩も「人」ですから、忙しいときに「わからないわからない」と甘える後輩にイラつくこともあるということはちゃんとわかってあげてくださいね。
挨拶をする、笑顔で過ごす
先輩の態度が怖いことが原因で萎縮してしまい、その先輩を避けようとしたり、怯えながら声をかけたりしていると、それに気が付いた先輩から余計に責められることになります。
社会人として、
- きちんと挨拶をする
- 笑顔で明るく過ごす
ということは、周囲からの信頼を得るための大切なポイントです。
同時に、やる気のある新人看護師だと思わせることもできますよね。
そうは言っても怖い先輩の前だとついビクビクしてしまうという人は、せめて「ありがとうございます」という感謝の言葉ははっきり言うようにしましょう。
経験年数の近い先輩と攻略方法を話し合う
新人看護師であれば、2年目の先輩は年も近く、職場の中では話しかけやすい存在だと思います。そしてなにより、怖い先輩の攻略法を知っていることが多いです。
僕も新人看護師だった時に、
「A先輩に何か言われたときは反論せずにわかりましたと言う」
「B先輩はリーダーになるとキャパオーバーになるから、忙しいときは他の先輩に聞く」
など、2年目の先輩から攻略法を聞いていました。
また攻略法だけでなく、
「C先輩は厳しくみえるけど看護に情熱があって知識も豊富だよ」など、怖いと思っていた先輩のプラス面を知ると、少し苦手意識が和らぎました。
まとめ
怖い先輩看護師に対して萎縮し、悩み、仕事がしにくいと感じる人は多くいるかと思います。
今日紹介した対処法は、僕が新人看護師だった時に実際行い、効果があったものなので、悩んでいる方はぜひ試してみてください。
僕たち看護師は患者さんへ医療の提供やケアを行うことが仕事です。自分を過度に責めず、時に怖いといえども知識や技術のある先輩看護師と協力しながら、自分の大切にしている看護を実施しましょう。