新人看護師が患者に信頼されるには?10年経ってわかった「寄り添う看護」の大切さ

新人看護師,患者,信頼関係

患者さんは、新人の看護師が担当になるのを嫌がることがあります。誰でも、実績があって信頼できる看護師に診てもらいたいと思うのは当たり前で、仕方のないことです。

それでも、新人だからと言ってミスもしていないのに嫌がらせを受けたり、病気や治療について悩みがあるのに相談してくれなかったり…

「もっと信頼してほしい」と思うことってありますよね。

今日の記事では、

  • 患者さんと良いコミュニケーションがとれるようになる方法
  • 患者さんに信頼してもらうための考え方

を、僕の実体験を元に紹介していきます。

患者に寄り添うことの大切さ

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学生時代は患者さんも「学生だから」と子供や孫を見るように大目にみてくれる人は多いですよね。

でも実際に「看護師」となればそうはいかず、より深く身体の不調や精神的な面での支えを求められるのです。

僕が新人看護師だった頃の体験談

僕が新人の頃、「患者さんが担当医に対して不満がある」との申し送りがありました。

受け持ちだった僕は患者さんに「何か僕にできることはありますか?」と聞いたところ、「大丈夫よ」と返答され、それ以上介入することが出来ませんでした。

でも実際その患者さんは、医師の治療方針に納得できず、精神的に不安定になっていたそうです。僕の先輩看護師には相談していた、ということを後で知って悲しい気持ちになったのを覚えています。

先輩看護師に「僕では悩みを聞き出すことができませんでした。信頼関係もなく…どうしていいのかわかりません…」と思い切って悩みを打ち明けると、

先輩看護師は、

「患者さんといっても、年配の人なら人生の先輩なんだよ。『自分が看護をしてあげる』『話を聞いてあげる』という姿勢ではダメだと思う。その人個人を尊重して、きちんと寄り添う姿勢を見せることが大切だよ。」と教えてくれました。

でも正直そのときは、「寄り添う」ということが実際どういうことなのか、まったくわかっていませんでした。

患者に寄り添うということ

ある時、先輩看護師が患者さんと話しをしているところに遭遇しました。

泣いている患者さんより少し目線が低くなる位置までかがみ、手を取ってゆっくりと話を聞いていました。

先輩看護師が言葉を発することはなく、うなずき、患者さんの言葉を繰り返し聞いているのです。

それを見て、「僕は必至なあまり、自分の考えや聞きたいことを患者さんに押し付けていたのではないか」と感じました。

「患者さんは僕が聞きたいことを答えたい訳ではない。」「辛さや痛みに共感し、ただ受け止めるだけでよかったんじゃないか」と気付くことができたのです。

新人看護師にしかできないこともある

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時が経ち3年もすれば病棟にも馴れ、自分なりの看護観を持つようになり、それなりにコミュニケーションも取れるようになっていました。

そして、新たに新人看護師が病棟に入ってきて、同じように患者さんとのコミュニケーションの取り方で悩むという場面にも遭遇します。

たしかに患者さんは「熟練した看護師に担当してもらいたい」と思うことも少なくはありません。

それでも自分が必死になって「もっと信頼関係を築きたい」「どうしてほしいのか知りたい」と思うことで、ベテラン看護師では引き出せなかった患者さんの要望を、新人看護師が聞き出すこともできるのです。

「自分は看護師に向かない」「看護師なんてもうやめたい」

ほとんどの看護師がそんな思いを一度は感じています。でもそれは看護師という仕事に真摯に向き合っている証拠なのです。

患者さんに寄り添うということは、10年経った今でも難しいと感じています。ちゃんと寄り添っているつもりでも、独りよがりの看護になってしまっていることもあります。

それでも、「患者さんのつらさを少しでも減らしたい」と真剣に思う気持ちが、寄り添う気持ちの第一歩になるのだと僕は思います。

チームで看護するという意識が大切

看護師を続けていると、患者さんとの人間関係で悩むということは数多くあります。僕はその度にチームで話し合い、先輩に相談し、解決策を導き出してきました。

看護はチームプレイなので、一人で悩む必要はありません。先輩看護師やプリセプター、チームナースに相談してください。

10年のベテランでも悩むんですから、新人看護師が上手くできるほうがおかしいんです。そんな気持ちでやってみてください。

患者さんを敬い、寄り添う気持ちを忘ずに接することで、自然と信頼関係を築き上げることができますよ。